15.<ステキな笑顔>

冬枯れの房総の里山でも、日溜りに良い香りで品良く咲いてくれているのは水仙です。毎年暮れの内から咲いてくれます。新年も早や大寒を迎え、なんだかとっても暖かかったりすごく寒くなったり、気紛れ陽気の房総となっています。

真冬でも暖かく温度が上がった日の日中には早く咲き始めた梅や菜の花や、何かしらお花を求めてミツバチが飛んでいっています。
そんな暖かな陽射しで風もないおだやかな日には、蜂達もとってもいい笑顔をしているように見えます。イソイソと嬉しそうに巣箱から飛び立っていき、蜜をたっぷりと吸い、花粉だんごを両足に付け、満足気に帰ってきます。もちろん昆虫なので顔の表情があるわけではないのですが、その羽音や動きの様子で蜂のご機嫌がうかがい知れます。

ミツバチは“みつのう”という花蜜を貯める胃袋のようなところに蜜を貯め巣に持ち帰ります。
お花にある蜜は花蜜(はなみつ)と言って、とっても甘さがうすいんです。ミツバチが飛んでいっているような、蜜をふくお花の花芯の部分に唇を当てチュッと強めに吸ってみてください。感じるか感じないか位の微かな甘さしか感じられないと思います。
その花蜜にミツバチが自分達の酵素を加えたり水分を飛ばしたりして濃厚でおいしい“ハチミツ”にしてくれます。栄養はもちろんエジプトのピラミッドからも出てきたほどの殺菌力もある素晴らしい保存食なんです、人間にはとうていできないミツバチ達の“スゴ技”ですね!

お花から持ち帰る“花粉”も蜂達が子育てするのに必要不可欠な物で、色々な栄養が揃っていて、ローヤルゼリーと共に外国では“パーフェクトフーズ”と言われています。薬膳などにもよく使われています。そのまま食べたり、お水で飲んだりしてもOKです。植物の種、生命の源になるのですから色々な栄養があるのにも納得ですね。

頑張った甲斐があったのかお月様のお守りか今のところウチの蜂達は良い感じで、そんな順調な蜂を見ると山仕事の疲れも感じない位です。今年はこのままの調子で行ってほしいものです。たまに弱々しい、つぶれてしまいそうな蜂群がいると、「がんばって生き延びるんだー」と言ってしまう私。ミツバチ達に通じているでしょうか?

“痛快”に終らせるはずだった2009年は“痛恨”となり、早く新しい年を迎えたかった。
涙っぽいのは止めにして、今年の目標は<ステキな笑顔>。ステキにはなれないかもしれないけれど、とにかく笑顔を心がけましょう。笑顔をすると脳が嬉しい事と認識して本当に嬉しい気持ちになるのだとか、と、どこかで聞いたような…….。笑顔多き一年となれるといいな。
人を一人天国に送り込むのはなんと大変なんでしょう。「私は自力で天国に行きます、あまり何にもしなくてよいです」と、どこかに書いておこう。

そんな諸々に疲れ、やつれた状況のままの昨年11月29日(日)にチョコットだけNHKニュースに登場。(悪い事をした訳ではありません、念の為) 寒い東北地方からこちらの館山や南房総を訪れる越冬ミツバチの様子を伝える季節便りのような感じで。
家の者達には「公共の電波に醜態をさらす」と言われ、“タシカニー!”性別不明の醜態かもしれない、けど、君達に言われたくないし。ミツバチの紹介の為にチョコットだけ出るのですが私だってすごく恥ずかしいんだし。
憧れの鈴木京香さんや高島礼子さんやイザベル・アジャーニのように生まれたかったものです。高望み過ぎ!ガチョ・ガチョ・ガチョーン!!!
その度に思いますが、やっぱりテレビは出るもんじゃなくて見るもんですね。
それでも「ニュース見たよ」とニコニコ喜んで言って下さる方がたくさんいらっしゃいます。
本当にテレビやラジオなど一本勝負の放送をこなしていらっしゃる方々は、プロとはいえ凄い事ですね。“選ばれし者たちのスゴ技!“

悲しみに心も体も弱っている時には、お優しい方々の励ましやお心遣いが胸に染みってきて、スガシカオさんの言う“心のやわらかい場所”にキュキューンときちゃいます。こんな私を励まして下さった方々、本当にありがとうございます。
プラトニックな恋が長年とても美しいまま胸の奥底に残っているように、密にお会いできなくとも心通うという事もあるような……….。

またまたフィールドワークで訪れた京都。辺り一面をうっすらと白い霜で覆うフリーズした空気がその静寂さと美しさを増す1月朝の浄瑠璃寺。お庭も良かったですが、思わず手を合わせたくなった門前の可愛らしいお地蔵様です。

また今年もやっぱり人には笑われるだろうけれど、ミツバチ達には笑われないよう、ゴチャゴチャと地上でもがいている私を尻目に、軽やかに前に前にひたすら前だけに飛び進んでいくミツバチ達に学びながら、「益々元気ね!」と言われるようガンバロー、“今年の私”と“ファイターズ”!!!

ほころんだ梅のお花と夕刻に少しずつ延びてきた日脚に、春の兆しが感じられますが、まだしばらくは寒さのようです。房総の山への春の訪れを待つ<春待ち>のミツバチと私です。
           梅の花言葉は<澄んだ心>

1.23 れいこ

  ハイチの子供達がんばれ!
皆様に笑顔多き一年となりますように♡
                       with love from Tateyama

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