12.<ドキドキシーズン!>

梅雨明けの喜びも束の間、7月は青空の恋しい日々でした。そんな日が続き。蜂はピーンチ!南房総の夏、晴れてさえいれば蜂は何かしら蜜を運んできて、蜂の家族はどんどん増え続け、そんな様子を見ながら巣を足してあげるのが私の夏の仕事です。が、今年は雨降りの日が多くて“夏らしさ”が来ず、反対にエサをあげたりする始末でなんだか大忙し!お日様のありがたみをしみじみ感じます。(お日様に干したふっかふっかのお布団にも眠りたいのに)

毎年夏を経験してるはずなのに、夏ってこんなに暑かったっけって思う位、例年こちらの暑さは厳しく、昨年も酷暑で、ウチの駄犬の(むこうは駄飼い主と思っている)ファルちゃんも(3回に1回は<ファルのすけ>と呼ばれているんです)ハァーハァーしてグダーッとのびていましたが、今年はラクそうで普通にしています。
それに比べて蜂は寒さには弱いけど暑さにはめっぽう強く、昨夏の酷暑もなんのその、元気いっぱい、たーくさんの蜜を集めてくれましたので蜂屋さんとしては良い夏でしたが、今夏は×な年で蜂屋さんにとってはサムーいサマーです。

蜂不足という事で、勝手に使命感に燃えた私が、この春、来る日も来る日も蜂を増やし続け、当養蜂園益々たーくさんの蜂群となり、そのまま順調に夏を迎えるはずだったのに。悪天候の為、思うように蜜も入らず、蜂の家族も増えず、そういう弱群は菌に侵され易いので、色々世話をして元気をキープしていく必要があり、夏らしくないお仕事増えてる状況。
このところ地震はたくさん起こるし何だか変な夏です。やっぱり自然が変。ずっと騒がれているミツバチがいなくなってしまう現象も、ミツバチが自然界の危機を知らせる警報機になって、「このままじゃ地球が危ないよ、危ないぞ、危ないぜー。」と人間に教えてくれているように思います。

7/18、てるてるぼうずさんの計らいで<ap bank fes ‘09>初日はちょうど良い曇り空でした。
集まった何万の人々と全国からのボランティアの皆さんのエコな意識や行動は、気持ち良いほどに徹底していて素晴らしく、また人々をそれに導く人気ミュージシャンの面々も尊敬!
“環境”については様々な識者の方々の提言・活動ありますので、私が申しあげるまでもありませんが、結局”環境“だけでなく、自分のした事は自分に返ってくるのかな。ちょっと不便だけど地球に優しい人になりましょうと、改めて思いました。
櫻井さんが歌ってくれた、清志郎さんの<スロー・バラード>にジンジン痺れた感が体に残りながら、帰りの新幹線に乗り込みました。
今、気になるのはETC割引が始まってから週末もお盆も、こちらの方へ、物凄いたくさんの車なのでCO2が………….。

夏になり、あの方に会ってしまうと私のドキドキが始まります。こんな陽気でも元気なのは雑草です。むしろ雨が多いので草刈りをしてもすぐ伸びてしまうような。手がまわらず草刈り作業を後回しにしている蜂場では巣箱が隠れるほどになります。汗ダラダラの草刈りは夏の厳しい単純作業です。「雑草さん参りました、降参です、ご勘弁を」と言いますから伸びないで!
それを怠るとあの方に会ってしまいます。今夏も7月の終わりについに………。
巣箱のフタを開け世話をし終わると、立て掛けておいたフタを手に取り閉めるわけですが、そのフタの内側にニョロニョロした細長い生き物がへばり付いていました。ちょっとシマシマの。
「キャー」とも「ギャー」との声もでず、「ウッ」と息をのみ、バスケで鍛えた俊足(と自分だけ思っている)が瞬間反応しフタを放し一目散に逃げる。音もたてずにいるのでホントびっくりするしゾーッとする。そうすると私のドキドキ.ビクビクしながらの山仕事になります。たぶんニョロニョロした生き物さんの方が私にビックリしているのでしょうが。どうもダメです。木の枝が落ちていてもそれに見えてしまってギョッとしたりして。もっとステキな事でドキドキしたいものです。早く冬眠どうぞ!

また違う生き物にも会いました、ハクビシン。梨畑のすぐそばにある蜂場が1ヶ所あります。そこに仕事に行ったら、その梨農家のご主人が見慣れない檻と道に立っていました。私が何だろうと車を止めそばに行ってみると罠にかかったハクビシンが。「こんにちは、何か掴まったまったんですか?」と訊くと、ニコッとして、そのご主人が「掴まったんだよ。これは梨が大好きでみーんな食べちゃうんだよ。」(いつも通りすがりに挨拶しても無反応の方の笑顔初めて見ました。)南房総では結構梨が栽培されていて、だいぶハクビシンの被害にあっているそう。たぶんその畑の梨は蜂が花粉交配したとてもおいしい梨なんでしょう。でも、そのハクビシンはとっても可愛らしい顔をしていて、その名のように鼻筋が白くて、その顔は逃げようとして檻の鉄格子で傷だらけで、無言ながら私に「助けて!」と訴えているようで可哀想になってしまいました。

拝見させて頂きましたNHK「ふるさと一番!」南房総から2連発!
少女マンガから抜け出て来たような永遠の美少女的な女優さん、いとうまい子さんと、益々絶好調!でカッコよろしい澗随操司(かんずいそうし)アナウンサーとの、日本のお昼の顔の名(迷?)コンビ、お二人のステキな笑顔で紹介して下さいました。
初日は<房州うちわ>。おばあちゃん子だった私としては祖母のお着物を張ってもらって、うちわを作りたくなりました。うちわ作りの方は、大好きだったその祖母系の親戚の方のようです。
房総には“竹の文化”がありますね。尺八とか竹籠などなど。鴨川市在住のネプチューンさんは外国人ながら尺八を演奏する方で、モダンな演奏素晴らしいです。
「ふるさと一番!」では日本の伝統の技を持つ様々な素晴らしい職人さんを紹介して下さって、日曜美術館にも負けないカンジ!でいいですね。
2日目は<千倉のアワビ>。「今日は23分アワビ1本勝負!」とのちょっとドキドキな嬉しいオープニング。これぞ日本のキャリアウーマンとでも云うべき迫力の海女さん達。パワフルですね。これまた他人とは思えない一二三さんと云う海女さんが登場されて嬉しい感じ。“アワビのみそ焼き”美味しそうだった、食べたーい!
地元が紹介されると嬉しいですね、皆様お疲れ様でした。

以前にも紹介した「チェンジメーカー」というTV番組は残念ながら最終回でしたが、“へちま”の種一粒から女性に経済力をもたらすといういいお話でした。来年はへちまの種を蒔きエコスポンジを作ってみよう!
そんなへちまの種のようなラブリーな種を人知れず世の中に一粒蒔き、人知れず土に還っていけたら○の人生かな。

毎年夏の山仕事は、いったい山の中に何匹蝉がいるんだろうと思う位に降り注ぐ蝉時雨の大音量の中で仕事をしていますが、今年は静かな蝉時雨ですね。ちょっと淋しい感じですし、もう秋の気配を感じます。ので早くもスズメ蜂が襲ってきています。
こんな風に集中攻撃してくるんです、対策間に合わなくて殺されてしまった蜂達ごめんね。

稲穂も頭(こうべ)を垂れてきました、よく働くというかよく動くのですぐお腹が空きます。何といっても白いご飯おいしいですよね。ご飯をいっぱい食べれば空腹は満たされますが、私の心を満たしてくれるのは何だろう?虚しさ埋めるもの探して一生が過ぎてしまいそうです。

南房総では今あちらこちらに白百合が咲いています。白い清楚な趣で。蜂場の山にも当方の庭にも自然に種が飛んで自然に増えて咲いてくれます。毎年お盆や終戦記念日の頃に合わせて咲いてくれるような気がします。

沖縄を最初訪れた夏、その美しい自然に感激し、それと同時に、こんな美しい所で戦争の悲劇が……….と思いました。この赤面ブログを更に赤く染めそうな下手な句で恥ずかしいですが、愚かな歴史の中で命を絶たざるをえなかった尊い命への鎮魂の気持ちをめいっぱい込めて
<ちゅらさんの 悲しき涙か 透き通る海> 玲子

8.16 れいこ

ひふみ養蜂園HPにフランス語版できました。
pur la page Française cliquer içi.

Merci à Martine.
(Tous nos remerciements à Madame Martine Iijima pour sa contribution.)

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